8年間防音アイテムを使用した私が思う注意点

防音アイテムを使っているのに、
「思ったほど楽にならない」「むしろしんどくなっている気がする」
そう感じたことはありませんか。

この記事では、
聴覚過敏・ミソフォニア当事者である私が、防音アイテム(耳栓・イヤーマフ・ノイズキャンセリングイヤホン)を
約8年間使い続ける中で感じた違和感や変化、そして少しずつ楽になるまでに気づいたこと
あくまで個人の体験としてまとめています。

※本記事は医療・診断・治療を目的としたものではありません。
※防音アイテムそのものを否定する意図はありません。

目次

防音アイテムを使っていたのに、気持ちや症状が楽にならなかった話

耳栓、イヤーマフ、ノイズキャンセリングイヤホンを使用する場面を選びながら着用しました。

特に高校生の頃は、遮音性の強いイヤーマフとスポンジタイプの耳栓を重ねて着用したり、
ノイズキャンセリングイヤホンを使ったりしながら、
1日のうち4時間以上を強い遮音の中で過ごすことが当たり前でした。

当時の私は、
防音さえすれば、きっと楽になれる」と信じて、より遮音性の高いものを求めたり、
防音アイテムを長時間着け続けたりしていました。

これだけ防音しているのに、どうして楽にならないんだろう」そう感じるようになったことが、
当時のわたしにとっての、最初の違和感だったのだと思います。

今、振り返ってみると、
気持ちや体の状態が楽になっていないと感じる場面が重なるうちに、防音するだけでは、心や体の緊張は必ずしも
和らがないのだと感じるようになりました。

防音アイテムを長期間使い続けて感じた変化

遮音性の高い防音アイテムを長時間使い続けるうちに、
着用していても音のつらさが軽くならないと感じることが増えていきました。

以前よりも音に神経を使うようになっていることに、次第に違和感を覚えるようになりました。

防音アイテムがない状態に強い不安を感じるようになり、
音の耐性が下がっているのかもしれない」と思うようになりました。

防音アイテムに依存していたと感じた理由(私の場合)

なぜ、そこまで防音アイテムに頼るようになっていたのかを当時を振り返ると、いくつか理由が思い当たります。

聴覚過敏・ミソフォニアの症状が強く出ていた頃、私は多くの音に不安や恐怖を感じていました。

  • 風船が割れる音
  • 犬の鳴き声
  • 子どもの叫び声や泣き声
  • 人の咀嚼音
  • 食器がぶつかる音

日常にある音の多くが苦手で、「いつ音が鳴るかわからない」という状態そのものが大きなストレスになっていました。

その不安を和らげるために、遮音性の高い防音アイテムを使うことが「自分を守る手段」になっていたのだと思います。

防音アイテムに依存していた頃の私の状態

当時の私は、家や静かな場所以外では、防音アイテムを外すことが怖くなっていました。

この空間は雑音が多い」、「外したら耐えられない気がする
そうした気持ちが強くなり、外出すること自体が負担に感じるようになっていきました。

外に出ると神経質になり、音への苦手意識や過敏さがさらに強くなっていく感覚もありました。

結果として、外出の機会が減り、体調や気持ちの面でもしんどさを感じる時期が続きました。

「このままではダメ」と感じたきっかけ

防音アイテムを使っているのに、「思っていたほど楽にならない」。

それどころか、「使い続けるほど、かえって苦しくなっている気がする」。

そんな違和感を重ねる中で、「一度立ち止まって考える必要があるのかもしれない」とそう感じるようになりました。

私が試してみて、少しずつ楽になったこと

ここからは、
あくまで「私の場合」ですが、
試してよかったと感じたことをまとめます。

  • 防音アイテムを使う場面・場所を決めたこと
  • 苦手な音を無理に克服しようとしなかったこと
  • 音への捉え方を少し変えたこと
  • 生活や環境を整えることを優先したこと

防音アイテムを使う場面・場所を決めたこと

以前は、
「少しでも不安があるなら着けておいた方がいい」と考え、
ほとんど常に防音アイテムを着用していました。

けれど、それがかえって、常に音を警戒している状態を作っているようにも感じました。

そこで、
この場面では使う」「この時間は外す」と、あらかじめ使う場面を決めるようにしました。

たとえば、
人の出入りが多い場所
突然音が入りやすい場面
では着用し、

比較的落ち着いている時間
・短時間で済む場面

では外す、というように区切りをつけました。

そうすることで、音との距離を自分で調整している感覚が持てるようになり、
必要以上に緊張し続けることが少しずつ減っていきました。

苦手な音を無理に克服しようとしなかったこと

以前の私は、
我慢しなきゃ」「慣れなきゃ」と思うことで、自分を追い込んでしまうことが多くありました。

でも、
苦手な音に無理に向き合おうとするほど、体や気持ちが先に疲れてしまうことにも気づきました。

そこで、
無理に克服しようとしないという選択をしました。

「苦手なものは苦手」と認めて、必要なときには距離を取る。
それだけでも、心の負担がかなり軽くなりました。

音への捉え方を少し変えたこと

音に対して、
「怖い」「また来るかもしれない」と構えてしまうと、
実際の音以上につらく感じてしまうことがありました。

そこで、
無理に前向きに考えようとするのではなく、「これは苦手な音だから、距離を取ろう
と、淡々と捉えるように意識しました。

音を評価したり意味づけたりするのではなく、ただ自分の苦手な刺激として扱う
そうすることで、音に振り回される感覚が少しずつ減っていきました。

生活や環境を整えることを優先したこと

音のつらさは、
音そのものだけで決まるわけではないと感じるようになりました。

寝不足の日や、気持ちに余裕がないときほど、同じ音でもつらく感じやすかったからです。

そのため、
しっかり睡眠を取る
・短い時間でも気分転換をする
・疲れを溜めすぎない

といった、音以外の部分を整えることも意識しました。

生活全体を少しずつ整えることで、音に対する耐え方も結果的に楽になることが多かったように思います。

防音アイテムは悪いものではないと、今は思っている

防音アイテムは、聴覚過敏・ミソフォニア当事者にとって
必要な場面では助けてくれる存在だと思っています。

ただ私の場合は、使い方や付き合い方が合っていなかっただけだったのかもしれません。

今は、防音アイテムと無理のない距離感で付き合えています。

同じように悩んでいる人へ

もし今、防音アイテムを使っているのにしんどさを感じているなら、
それはあなたが弱いからでも、間違っているからでもありません。

合わない使い方に、気づき始めているだけかもしれません。

この体験が、「そういうこともあるんだ」と知るきっかけになり、
あなたが少し楽になる選択を考える助けになれば嬉しいです。

この記事を書いた人

聴覚過敏・ミソフォニアの両方持っています。中学高校の6年間は防音アイテム(イヤーマフ・耳栓・ノイズキャンセリング)を音や状況に合わせて着用。同じ悩みを抱えている人などの役に立ちたいと思い、私の音の感じ方や聞こえ方など実体験記事20本を掲載しています。私の実体験・事例はこちらのURLからご覧ください!↓↓

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