自分が聴覚過敏と気づいた経緯

目次

はじめに

皆さんは、
「聴覚過敏」という言葉を知ったきっかけはありますか?

人によって、家族や学校の先生、身近な人の気づきだったり、
本やインターネットを通して知ったりと、そのきっかけはさまざまだと思います。

私自身、長い間、音がつらいという感覚を抱えながらも、
その理由をうまく言葉にできないまま過ごしてきました。

どうしてこんなに音がしんどいんだろう」そう思いながらも、
自分でも説明できず、周りにも伝えられないまま、一人で抱え込んでいた時期がありました。

この記事では、
私がどのようなきっかけで「聴覚過敏」という言葉を知るようになったのか、
その経緯を、ひとつの体験記としてまとめています。

同じように、
音のつらさを感じながらも理由が分からず、一人で悩んでいる人にとって、
「知る入口」のひとつになれたら嬉しいです。

この記事は、医療的な診断や治療を目的としたものではありません。
 あくまで、当事者である私自身の体験をもとに書いています。

 聴覚過敏という言葉を知らなかった頃

当時の私は、音がしんどいという感覚はありました。

しかし、それを説明する言葉を知りませんでした。

なぜつらいのか」「どうして自分だけなのか」をうまく言葉にできないまま、
我慢するしか選択肢がない状態だったように思います。

その感覚を誰かに伝えることも難しく、自分の中で処理するしかありませんでした。

聴覚過敏という言葉を知っている人のほどんどは、
医療従事者(医師、看護師、薬剤師など)、保育士、学校の先生(支援学級の先生)など子供や福祉に関わっている職業が多いです。

当時、情報や体談がほとんどなかった

私が「聴覚過敏」という言葉に出会った頃は、
今のように当事者の体験談や詳しい情報が多く出ている時代ではありませんでした。

身近でその言葉を知っている人もほとんどおらず、「聴覚過敏」という概念自体が、
あまり知られていなかったように思います。

そのため、
自分が感じている音のつらさについて
調べるという発想すら持てず、理由が分からないまま、ひとりでもがいていました。

当時は、
聴覚過敏を知っている人がごくわずかだったこともあり、「これだ」と思える情報になかなか辿り着けずにいました。

同じような体験をしている人の声も見つからず、「このしんどさは、私だけなのかもしれない
そんなふうに感じていた時期もありました。

『聴覚過敏』と知ったきっかけ

ここでは、
私が「聴覚過敏」という言葉を知り、
少しずつ自分の状態と結びつけていくようになった経緯をまとめます。

当時は、「なぜこんなに音がしんどいのか」、「どうして人の多い場所がつらいのか
その理由が分からないまま過ごしていました。

今振り返ると、
ひとつのきっかけで一気に分かったというより、いくつかの出来事が重なりながら、
少しずつ気づいていったように思います。

① 母が違和感に気づいてくれたこと

外出や人の集まる場所を避けることが増えていく中で、
母が「もしかして音がしんどいのではないか」と気づいてくれました。

当時の私は、
自分でも理由が分からないまま、
行きたくない」、「しんどい」という感覚だけで人が多い場所を避けていました

音が原因だとは思っておらず、ただ、「つらい」という痛みの感覚でした。

そんな中で母は、
担任の先生や支援学校の先生など、周囲に相談する中で、
聴覚過敏というものが関係しているのかもしれない」と感じるようになったそうです。

そのときの私は、
正直なところ「そうなんだ」くらいの受け止めたので、
母が何を話しているのかがよくわかりませんでした。

② 本との出会いで言葉を知った

母から「聴覚過敏かもしれない」と話してくれました。

数年後に、私が10歳に「聴覚過敏」とクリニックで診断した後の
自分の中ではまだ、幼かったのと内容が理解してなったです。

そんな中、図書室で休み時間をひとりで過ごしていたある日、偶然手に取った本が
光とともに』でした。

その作品の中で、自閉症や感覚に敏感な人の感じ方が描かれているのを読み、
初めて「感覚過敏」、「聴覚過敏」という言葉に触れました。

この時点でも、
「自分が聴覚過敏なんだ」とはっきり思ったわけではありません。

ただ、
こういう感じ方をする人もいるんだ」、「自分の感覚に、少し似ているかもしれない
そう感じたのを覚えています。

そのときは、
「知った」というより引っかかったという感覚に近かったかもしれません。

複数のきっかけが重なり、「聴覚過敏」という言葉に辿り着いた

周囲からの言葉や出来事を重ねる中で、
少しずつ、自分の感覚とその言葉が結びついていくようになりました。

あのときも、そうだったのかもしれない」、「これも、音が関係していたのかもしれない」
そんなふうに、
過去の出来事を振り返るようになっていきました。

本当にそうなのかな」「ただ敏感なだけじゃないのかな
そんなふうに思うこともありました。

それでも、
本を読んだり、話を聞いたりしながら、
時間をかけて振り返る中で「あのときのしんどさも、これだったのかもしれない
と少しずつ腑に落ちていきました。

なぜ、「きっかけ」の記事を書こうと思ったのか?

当時の私のように、音のつらさを感じていながら、
その理由が分からずに困っている人は、きっと少なくないのではないかと思っています。

私が音で悩んでいた頃は、
今のように当事者の体験談や
具体的な情報に触れられる機会がほとんどありませんでした。

調べてみても、
自分の感じ方に当てはまる言葉が見つからず、
「どうしてこんなにしんどいのだろう」と立ち止まってしまうこともありました。

だからこそ、
私が「聴覚過敏」という言葉を知ったきっかけを、
ひとつの体験として残しておきたいと思いました。

音がつらいと感じていても、すぐに理由や答えが見つかるとは限りません。
私自身も、最初から「聴覚過敏」という言葉に辿り着けたわけではなく、
いくつかのきっかけが重なりながら、少しずつ知っていったように感じています。

同じように、
音のつらさにまだ名前がついていない状態で悩んでいる人にとって、
この体験が、
何かを知る入口のひとつになればと思っています。

この記事を書いた人

聴覚過敏・ミソフォニアの両方持っています。中学高校の6年間は防音アイテム(イヤーマフ・耳栓・ノイズキャンセリング)を音や状況に合わせて着用。同じ悩みを抱えている人などの役に立ちたいと思い、私の音の感じ方や聞こえ方など実体験記事20本を掲載しています。私の実体験・事例はこちらのURLからご覧ください!↓↓

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