ビジコン出場にあたりどういう防音アイテムがいいかを考えた時聴覚過敏・ミソフォニアをもつ人のための防音アイテム「sound-(サウンドマイナ)」について考えていた時に妹に①今使用している防音アイテム3点の問題と②どういうものがほしいのかについてインタビューした時の資料
妹の特徴まとめ
妹A(18)
ミソフォニアより聴覚過敏がやや強めに症状がある
音がハウリングし続けるため疲れやすい。特に高音が苦手。高音でハウリングし続け耳と脳に残り、また不安な気持ちに駆られ家に帰りたくなる。
特に苦手な音:電子音・突発音
その他:講義に使用するマイク・電化製品屋の複数の電子機器の複数音・オンライン会話中のハウリング・風船の割れる・ピストル音・雷・怒鳴り声
防音アイテム使用順:イヤーマフ > 耳栓 > ノイズキャンセリング
※イヤーマフの防音レベルは、5段階のうち4。工事現場、工場、空港、射撃で使用できる防音レベル
妹B(18)
聴覚過敏よりミソフォニアがやや強めに症状がある
犬がいるだけで回避。音への恐怖心とイライラが強く、見るだけでその場から逃げてしまう。エコーのように高音が流れ続け、耳と脳みそが揺れる感覚になる。硬直しすぐに両耳を塞ぐ。すぐに恐怖心に駆られしまいイライラしてしまう。
特に苦手な音:犬の鳴き声・銀食器やナイフフォークの摩擦音・咀嚼音
防音アイテムの使用順:耳栓 > イヤマフ > ノイズキャンセリング
※イヤーマフの防音レベルは、5段階のうち2。道路工事や建設工事で使用できる防音レベル
(資料3の続きで)妹Aに防音アイテムに関して5つの質問をした。下記内容はログ。
――Q1:なんで今ある防音アイテムだとダメだと感じるの?
聴覚過敏・ミソフォニアの人向けの防音アイテムがほしい。嫌な音をシャットアウトすることは依存症につながっている。私はイヤマフをメインで使用し続けてしまったせいで、骨格が異常に発達してしまった。(メイクに興味持ち出した頃から気にしだした。)
既に依存症になってしまっているし悪化しているから辛い。
――Q2:聴覚過敏はまだ知られていないからこそ理解されにくいこともあって辛いよな。
聴覚過敏者向けのマークあるけどダサいし、障害扱いされるのは嫌。ヘルプマークも通学用バックにつけているけど冷たい目線で見られる。ただ防音すること以外は普通やのに。
眼鏡は目が見えにくい人に向けてあるモノ。だけど障害ではない。なのに耳が聞こえすぎることは障害ってなってる。なんで私は障害扱いなんだろう?って悲しい。
――Q3:自分なりの対策はしているの?治療方法は?
音に慣れていくことしか治療法がないと知り、現在音に慣れていけるよう極力防音アイテムを使用しないようにしている。だけど限界を感じている。
「音の恐怖感を減らし → 苦手な音を克服する」要素はsound-(当時ビジコンでの当事者向けアイテム名)では必要だと思う。聴覚過敏は個人によって違う。治している人もいれば、治らない人もいる。
――Q4:認知も低く理解されにくいからこその苦しみとは?
私たちは双子で両方同じ悩みを共有できるけど、基本1人で悩んでいる人が多いと思う。学校でも症状はミソフォニアぽい子はいるけど症状名知らない感じで、どんどん悪化している。決めつけるのもって思って言えなかったけど結果悪化しているし、学校も休みがちになっている。
当事者しかわからない苦しみになっているけどsound-を通してそういう人がいるんだよってことを伝えたい。感覚過敏も聴覚過敏もストレスからくることもある。全然発達障害もっているって理由だけじゃないし、後天性だってある。
――Q5:sound-への希望や想いを教えて
「聴覚過敏は音へのストレスなうえ、理解されないことでストレスを感じる。ストレスやハンデをなくしたい。」「ただ音を調整するだけでなく、デジタルな要素がほしい。」「聴覚過敏は当事者しかわからない。一見普通そうに見えて目に見えないハンデがあることを知ってほしい。理解してほしい。ストレスや神経質にどんどんなっている。苦しみをなくしていきたいし、減らしていけるモノにsound-はなってほしい。」
「ショッピングモール、ライブや花火などのイベントは音がこわいし、ストレスになって帰ってくることがわかっているから。もうトラウマレベル…アプリとかで音の治療やストレスを緩和してくれるようなモノだったらいいな。」「メガネのようにファッションアイテムのひとつとしてその人らしさになっていけば本当の意味でゴールなのかも。」
妹Bにも防音アイテムに関して質問させてもらった
――Q1:聴覚過敏だからこそ苦しかった体験とは?
いろんな音が情報として入りすぎて、会話している友人の話が聞きづらい。(いろんな音が気になってそわそわしてしまうためか)会話が成り立たないことがあり、「話聞いてなかったん?」「話聞いて」「すぐ忘れてしまうんやろ」など言われたこともある。
――Q2:気になる音って?
周りの会話、外の声、教室に流れる機会音などが何重にも聞こえる
――Q3:防音アイテムしているからこそ苦しかった体験とは?
今使用している防音アイテムは用途が違うから誤解されることがある。特にノイズキャンセリング。
”音楽を聴くアイテム”を代用しているから。だから「聴覚過敏だと目で見てわかってもらえるようなデザイン」や「耳を塞いでいるというデザインではなく話を聞く姿勢を示すようなデザイン」だといいなあ。あと耳栓だと入れるのにコツがいって場合によっては入れ方が悪く微妙。また時間がかかるから耳に入りやすい形だとありがたい。
――Q4:他に悩みは?
聴覚過敏はNormalの人と見た目の差がないことから「耳でしんどい」ということが伝わらない。それにカミングアウトも難しいと感じる。結局理解されないし…耳がしんどいと気持ちがダウン(耳疲れやストレス)することが多い上、耳で神経質になってしまうから自分のことが嫌になって負のループから抜けられない。
しんどい → ストレス → 自己嫌悪 → 神経質 → 音に過敏になる → より悪化
――Q5:聴覚過敏のアイテムがないのが辛いよね
代替品を使うしかないけどそれが問題。代替品がゆえの「偏見」「耳の悪化 / 依存症」「moreストレス」「誤解」。てか症状的に防音することに重視されがちやけどストレスケアや治療用法がないのが私的には問題を感じる。
――Q6:どんなモノがほしい?
イヤープラグ+ストレスケアセットになっているものがほしい!
アプリと連動してすぐにマスキング音などを立ち上げられるような!(必要:音量調整・ヒーリング音)(アプリとしてあってほしいもの:治療用/メモ/マスキングやヒーリング音/聴覚は天気にも左右されるから天気予報など)
<外出> 長時間使用できる防音アイテム。ストレス / メンタルケアとの連携 → 嫌な音のある場面ですぐにメンタルケアできる(例:音楽を流せる)音への克服はしていきたい。苦手な音がより神経質になるから気持ちを軽減させたい(音響療法?)