【聴覚過敏】治療方法や診断は?

初稿のまま_仮さし込みしている状態

聴覚過敏の診断は、現状まだまだ研究途上ということもあり、正確な診断を出来る医師も少なく、また誤診も多いです。

最も多くみられる誤診は突発性難聴で、突発性難聴自体が原因不明で良く分からない時にステロイドを処方するための診断という位置付けにされている場合があります。

診断によっては進路やその後の大きな選択を左右することにも繋がる話でもあるので、欧米のように複数の専門家の意見を聞いてみて、総合的に自分で判断し、最終的に信頼出来る専門家(1人でも複数でも)の話を参考にしていくのが良いと思います。

目次

そもそもなぜ聴覚過敏は誤診されることが多いのだろう?

そもそも原因を絞ることが難しい症状であることがまず挙げられます。

「耳」の奥が痛くなる感覚や音からくるしんどさということで最初は耳鼻咽喉科に通われる方が多いのですが、耳鼻咽喉科のケースでは全く異常が出ないケースもあり、診断にすら至らない場合があります。

次に、精神科や心療内科を受診した場合でも、聴覚の問題で、医師からの質問の受け答えがままならない場合、感覚異常ではなく脳機能の異常と疑われてしまうケースがあるということが挙げられます。

聴覚過敏を持つ方で、聴覚情報処理障害(APD)を併発している場合、雑音のある環境や話者の滑舌によってなかなか発言を聞き取ることが出来ないと言うことが起こり、結果コミュニケーション能力に問題があるため脳機能障害、知的障害といった別の問題であると誤診されてしまうケースがあります。

他、大きな理由としては、まだまだ研究の進んでいない分野であるということが挙げられます。

感覚過敏症研究が始まったのがまだまだここ4~50年ほどであり、その中の聴覚だけ切り抜くと、更に歴史が浅くなります。

診断する立場の人が、研究最中の不確かな状態で無責任な診断をすることは出来ないので、出来るだけ近い他の症例と照らし合わせて診断するケースがあります。

近い症例がない場合は、診断に至らないという形になります。

診断が必要な場合は

自分の症状が何から由来しているか分からない場合、先ずは耳鼻咽喉科でメニエール病の検査をすることをお勧めします。該当した場合、投薬による治療で症状が改善する場合があります。

ストレスなどによる著しい体調の変化を感じていたり、既に発達障害の診断を受けている場合、精神科や心療内科で聴覚について相談してみること。そこで聴覚に関して詳しい知見が無いと思われた場合、発達障害の過敏症研究を行う部署を持つ大学病院の受診をお勧めします。

下記治療例でも出していますが、慶應大学病院や、東京大学病院は専門的な研究部署を内包しており、科という単位に捉われない柔軟な診断や治療を提供して頂けるケースもあるようです。

※現在聴覚過敏を専門に研究している方・専門医の方を探しております。iroiroが聴覚に関して困りごとを抱えている方と専門家の方を繋ぐ架け橋になれれば嬉しく思っております。

治療

この記事を書いた人

聴覚過敏とミソフォニアをもつ妹をきっかけに「ear wear」を制作しています。実体験の記事やセルフチェックシートなどお役立ち資料も掲載しています。

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