聴覚過敏やミソフォニアをお持ちの方にとって、「周囲の音が気になってしまって作業や会話ができない」、「音が大きく聞こえてしんどい」など音への不安やイライラを軽減するための防音アイテムは、日常生活の必需品です。
中でも、騒音を効果的に遮断することに特化した「イヤーマフ」は、多くの方に選ばれています。
最近では、カラフルなデザインや目立たないシンプルなもの、さまざまな形状のイヤーマフが販売されており、どれを選べばよいか迷うこともあるかと思います。
この記事では、初めてイヤーマフを使用する方に向けて、基本的な機能や選び方のポイント、そして着用時の注意点について、10年間イヤーマフを着用している私、Hikaruが詳しく解説します。
自分に合ったイヤーマフはどのようなものを選べばいいの?
イヤーマフは適切な選択が重要です。
このセクションでは、初心者に向けた選び方と注意点を5つのステップを選ぶことが大事です。
【ステップ1】軽量のものを選んでみよう!
イヤーマフは耳栓・ノイズキャンセリングイヤホンと比べて、防音アイテムの中で重量が重たいのが特徴です。
重量が重いものを選ぶと側圧が強く感じやすくなるので、耳の締め付けが出やすく、圧迫感が強く感じる事もあります。
軽減するためにも重量が軽いものを選ぶことが良いでしょう。
重量を軽くすることで着用した時の不快感や圧迫感を軽減することができます。
*イヤーマフの平均の重さは200-300gが多いです。
イヤーマフの重量が200g以上の重さを選ぶと、装着した際にイヤーマフの重さにより、耳や頭の締め付けが不快感が出やすいため、装着した際に疲労やストレスを感じやすくなります。
それによって、自律神経が乱れた影響で着用しても外部音が大きく聞こえやすく感じたり、些細な音が気になる傾向があります。
イヤーマフの効果を最大に引き上げてくれるのに必要なのが遮音機能です。
【ステップ2】どの音を防ぐ?遮音機能を理解して自分に合う選択を!
イヤーマフは遮音機能によって効果が変わりやすいのが特徴です。
遮音性能を知ってみることで自分にあったイヤーマフを選ぶこともできます。
周囲の雑音や小さい音を遮音したい方はパッシブタイプの遮音機能を選ぶことをオススメ!
「パッシブタイプ」はイヤーマフの遮音方法を指しています。
パッシブタイプはイヤースポンジやクッションなどの吸音材が入っているため、物理的な音を遮音することができます。(大人数の足音や会話など、咀嚼音などの)周囲の音や小さな音を遮音できます。
軽量なので周囲の人や音が多い場所が苦手な方でも着用することもでき、また、耳の圧迫感があまりないのがメリットです。
着用する時に形状が硬いので力を入れて装着をする為、着脱するに時間がかかることがデメリットです。
大きい雑音や高い音が苦手な方はアクティブタイプの遮音機能を選んでみよう!
「アクティブタイプ」はイヤーマフの遮音方法を指しています。
アクティブタイプは電子的な音を遮音(ノイズキャンセイリング機能を持っ)する事ができるタイプです。
遮音機能の特徴としては、大きい音・(風船が割れる音や自動車のクラクションなどの)突発音や高い音(電子音や超音波など)を遮音することをできます。
「パッシブタイプ」より重量が重いのが特徴です。耳の圧迫感や密閉が強いので圧迫が苦手な方にはあまり向いてないのがデメリットです。
【ステップ3】快適フィット!ズレにくくサイズ調整できるイヤーマフを見つけよう
イヤーマフを着用した時に遮音性同様、自分の耳とフィットできているかを確認することが大切です。フィットできてない場合はイヤーマフの大きさや調整があってない可能性があります。
イヤーマフが耳にフィットしてない・本体の大きさを調整できてない場合は、遮音性が弱くなることや着用した時にフェイスラインを圧迫して輪郭が変形することも…。
また、つけ心地が悪く感じるので調整出来るものや着用した時に耳や頭の形に合っているものやズレてないイヤーマフを選びましょう。
【ステップ4】装着した時に耳周りの圧迫感や締付がしんどくないものを選ぼう!
装着をした時に頭や耳周りの負担を感じる場合は自分とイヤーマフの相性が合わない可能性があります。
着用時にイヤーマフの調節や固定する部分の締め付け具合や側圧の圧迫がきつくないものを選んでください。
【ステップ5】イヤーマフの形状は主に3つ!用途や自分が好きな形状を選んでみよう!
イヤーマフの形状は主に「ヘッドバンド型」、「ネックバンド型」、「マルチポジション型」の3種類あり、特徴が異なります。
各種の形状種類を紹介します。
日常的に着用したい方は”ヘッドバンド型”がオススメ!
画像:Peltor 3M-407-GQ
装着しやすいため、日常的に着用しやすいので、多くの聴覚過敏・ミソフォニアの方、外出する時や勉強に集中したい方などに愛用されています。
最近では折りたたみができるタイプがあるので、カバンに入れて持ち運びができるタイプがあります。
初めてイヤーマフを購入・着用する方に向いています。
遮音性が強いのが欲しい方は”ネックバンド型”がオススメ!
画像:3M PELTOR ネックバンド式 H7B
形状タイプの特徴:首に回して着用する形状タイプです。
ヘッドバンド型に比べて脱着に手間がかかりやすいので、本体は重いためズレやすいのが特徴です。
遮音性が強いイヤーマフを求めている方や騒音が多い工事現場で働いている方に向いています。
ヘッドバンドの形状が苦手or髪の毛を崩したくない方は”マルチポジション型”がオススメ!
画像:3M PELTOR X1A
イヤーカップが回転する形状のタイプです。ヘッドバンドの位置や高さを調節できるので、ヘッドバンド型とネックバンド型の両方の使い方ができるのが特徴です。
つけ外しが手間掛かりやすいです。ヘッドバンドの形状が苦手な方・髪の毛を崩したくない方、DIYする方に向いています。
イヤーマフを購入する時はどう選んでいるの?
以前まではイヤーマフを取り扱っている専門店やDIYや作業服店で試着して購入することが主流でしたが、最近ではAMAZON、楽天、ZOZOなどネットショップでいろんなメーカーのイヤーマフを購入する方が増えています。
ネットや専門店で購入する際、どう見たらいいのかやポイントがわからないと悩んでしまいますよね..。
そこで、イヤーマフ専門店とオンラインショップで分けて紹介します。
イヤーマフ専門店で購入する時のポイント4つ
購入する前にイヤーマフを試着することができます。
試着して後に購入する際の選ぶ時のポイントとして主に4つ。
・つけ心地が良い(イヤーマフの締め付けや着用した際に圧迫がなく、耳にフィットしている)
・着用してもしんどくない
・イヤーマフの重量が重くない
・苦手な音が遮断できているのか
試着際は着用した時のつけ心地、遮音性、重さの順で選ぶことをオススメします。
上記に記載した通り、防音アイテムの中ではイヤーマフは耳栓・ノイズキャンセイリングイヤホンと比べ、①大きい②重たいのが特徴です。
それらを踏まえて選ぶことで、着用した時の不快感がなくなることもできます。また、自分にあったイヤーマフを購入することができます。
オンラインで購入する時のポイント4つ
AMAZON、楽天、ZOZOなどで購入をする時は試着することができないのでどのように選べばいいのかとても悩むことがよくあります。
私の場合は特にイヤーマフをネットで購入する時のポイントが主に4つ。
・説明欄に書かれている重量が軽いもの
・イヤーマフが大人向き/子ども向きなのか自分の年齢に合わせれるもの
・耳の周りや頭周りを調節出来るようなもの
・遮音性の表記に書かれているNRRを見て、自分にあった遮音性を選ぶ
ネット通販で購入する際に必要なポイントとしては、重さ・イヤーマフ本体を自分の耳周りを調節して出来、着用してフィットしやすい・遮音性の順を選び、購入することでネット購入に失敗するリスクがなくなるのでオススメします。
NRRとはノイズ・リダクション・レイティングの略称で、遮音性能を表す数値です。数値が高いほど、遮音性が高いことを表します。
NRRの数値が26以上であれば音は多少聞こえますが、音の負担を軽減することができます。
購入情報の詳細や画像の箱裏にページが記載しているものを購入することをオススメします。
イヤーマフの遮音性が強いため長時間着用は要注意!
耳栓・ノイズキャンセイリングイヤホンの防音アイテムより遮音性が強いのがイヤーマフです。
遮音性が強いため、大きい音で悩んでいる方にとっては何よりも味方ですが、長時間し続けたことで恐ろしいことが4つ起こりました。
13歳になる前に初めてイヤーマフを装着した際、メガネと一緒に使用したことで、以下のような問題が生じました。
イヤーマフの圧迫によるフェイスラインの変形や耳の裏側に型がつくこと、また、汗の影響でフェイスラインや耳周りにかぶれやニキビができやすくなることです。
これらの問題を軽減するために、コンタクトレンズの使用をお勧めします。
そうならないようにするための対策として、
意識することでイヤーマフへの依存の抑制と音への過敏の悪化を軽減することができました。
是非、対策を参考にして下さい。
10年間イヤーマフを着用をしてみて、気づいた事としては外す時間や環境を決めずに長時間着用することで、音への耐性が弱くなり、イヤーマフの依存のリスクが高くなったと、振り返って感じました。
着脱する環境や時間を決めることや着用目的を決めていく事で、音への悪化やイヤーマフの依存リスクを軽減することができます。